正月の母は

 毎年、正月には、妹も我が家に集い、決まっていっしょに「家族写真」を撮り、おしゃべりをして、お菓子と紅茶を楽しむ。
 去年の正月の母は、妹が訪問すると、部屋から出てきたものの、写真をとり、その後は、ときどき、幻聴が聞こえるのか、ぶつぶつといい出したりしていた。
 いっしょに、お菓子を食べて、紅茶を飲むと、すこし娘たちの話を聞いてはいたが、すぐにまた自分の世界に入ってしまった。
 今年は、妹が来て、帰るまでの3時間の間、ずっとそばにいて、耳が遠いものの、視線はいつもこちらを向いていた。表情もあり、一度もぶつぶつと自分の世界に入ることもなくなっていた。
 精神病の方は、確かによくなっているのだと、妹とふたり確信した。ヘルパーさんたちのおかげかもしれない。
 
 

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