第六感かな

 我が家は、朝一番に起きた者が、一階のリビングのテラス窓のシャッターをあげ、3つの窓のカーテンを開け、それから、電気ポットにコンセントを差し込むことになっている。
 母は、これらを全部できるのにもかかわらず、本人に言わせると「ものすごく、努力して、やっとのこと」なのだ。だから、本心では、二階にいる二人にやってもらいたい。
 朝、7時ごろには、もう目がさめて、母はトイレにいき、それから、また布団にもぐりこむ。私は、だいたい、その足音で目が覚めている。その時間に起きなければならないときは、私も着替えて、降りていく。
 私が、階段から降りて、そのまま洗面所にいき、顔を洗っていると、母は様子を見に部屋から出てくる。そのあと、また部屋で待機。ときどき私は、わざと顔を洗ってから二階にもどり、化粧をしたりしていると、待ちきれず、母はもう一度部屋からでて様子を見ている。多分、「まだかな」と思っているのだ。
 私は、ほんとに耳が聞こえないのかと不思議だ。シャッターを開ければ、母はすぐに出て来るので、その音が聞こえているのだとわかるが、そうしないで、あまり大きな音を立てずに洗面所に行っても、気配でわかるらしい。
 今日は、母が待ちきれず、シャッターをあげ、3つの窓のカーテンをあけた。しかし、時には、私たちが、それらをすべてやって、朝食のお皿などをならべて、お湯もわいてから、ちょうどいいタンミングを出てくる。だから、いつも私たちは、「すごい」と思っているのだ。
 こういう特殊能力がある母だが、普段私たちが、外から帰ってきても、玄関近くの部屋の中にいるのに、わからないのである。やはり、「朝食」に関心があるからなのかな。
 
 

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